Wi-Fiの利用は危険がいっぱい?リスク事例とセキュリティ強化の方法を解説

その無線LANは”まる見え”かも

スマートフォンにタブレット、ポータブルゲーム機など、モバイル端末は老若男女問わず大人気。そんなモバイル端末の普及が進むなか、便利なのが、ケーブルに縛られずに自由にインターネットを楽しめる無線LANです。最近では自宅だけでなく、街なかの無料アクセスポイントも珍しくなくなってきました。一方で無線LANは、設定方法次第では簡単に不正アクセスを受けてしまう、という課題もあります。今回は改めて、通信の”まる見え”を防ぎ、安全な設定をするためのポイントをご紹介します。

通信内容が”まる見え”になっていることも

無線LANは、パソコンやモバイル端末などのデバイスとアクセスポイントの間を、電波を使って通信を行うものです。間に壁や障害物があっても、電波さえ届けばインターネットにアクセスできるので、暮らしやビジネスシーンでますます活用の場が広がっています。

一方で無線LANは、サイバー犯罪者の大きなターゲットでもあります。目に見えない電波が辺りに広がるため、ケーブルでインターネット接続するときよりも、不正な侵入に気付きにくいのです。特に公衆無線LANの場合、じゅうぶんなセキュリティ対策が施されているとは限りません。2014年の夏に行われた国内の空港を対象とした調査では、空港施設内の公衆無線LANでの通信内容が保護されておらず、サイバー犯罪者に”まる見え”になっていた例がありました。インターネット通信では個人的なメッセージや、パスワード、クレジットカード番号もやり取りするだけに、他人にのぞき見されるのは避けたいところ。さらにのぞき見では済まず、いつの間にか通信内容を改ざんして発信されたり、マルウェアを広めるなど、サイバー犯罪の片棒を担がされてしまう恐れもあります。

安心して無線LANを使うためのポイント

じゅうぶんに保護されていない無線LANの利用には、上記のような危険があります。身を守るためには、自らセキュリティを高める意識をもつことが大切です。個人としては、次のような対策が考えられます。

アクセスポイントを設置する際は・・・

「WPA」「WPA2」方式で暗号化する

自分で家庭内無線LANやモバイルWi-Fi端末といったアクセスポイントを用意するときは、「暗号化」の設定を施すことで、通信の傍受や、悪用といった不正アクセスを防ぐことにつながります。また暗号化の方式はいくつかありますが、「WEP」はセキュリティ面で十分ではありません。もしも「WEP」になっていたら、より新しい方式である「WPA」「WPA2」に変更することで安全性が高まります。

複雑なパスワードを設定する

アクセスポイントとモバイル端末が通信のために利用するパスワードは、なるべくデフォルトのものは使わず、長いものに変更しましょう。可能であれば、ランダムな文字列であればより安全といえます。

接続する際は・・・

公衆無線LANの利用には細心の注意

まずは、自分のパソコンの「ファイル共有」機能が有効になっていないかチェックを。有効になっていたら、他人からアクセスされる場合があります。公共の場でLANに接続する時は必ずOFFにしましょう。また、パスワードが不要な無線LANへの接続は要注意。通信が暗号化されていないため、やりとりの内容が“まる見え”も同然です。

重要情報の通信はSSL設定で

インターネットを利用するうえで、通信内容の傍受を防ぐための仕組みにSSLがあります。信頼できるウェブサイトやサーバーとの間で、データを暗号化して送受信する技術です。個人情報やID・パスワード、またクレジットカードなどを入力する際には、SSL設定になっているかを確認しましょう。URLが「https://」から始まっていることや、パソコン・スマートフォンのブラウザに鍵のマークが表示されていることが目印です。

セキュリティソフトを使用する

さらに最新のセキュリティソフトを利用することで、より強固なファイアーウォールを導入したり、無線LANへのセキュリティを向上させることも検討してください。マカフィーの個人用PC向け対策製品の場合、ホームネットワークに接続している機器の詳細情報が表示され、不審なアクセスが無いかを確認することができます。

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