Wi-Fiを利用する際の注意点とセキュリティ対策について解説

Wi-Fi(無線LAN)は、現代の日本人がほとんど毎日利用している必要不可欠な通信ツールです。スマホやパソコンをWi-Fiに接続することで、インターネットが使えるようになり、検索サイトやLINEなどのメッセージアプリ、各種オンラインサービスが利用できます。インターネットがこれほど便利に利用できるようになったのは、スマホの普及と様々な場所にWi-Fiスポットが設置されたことが大きな要因です。しかし、同時にWi-Fiを悪用したサイバー犯罪も増えており、その利便性と危険性はまさに諸刃の剣といえます。今回は、Wi-Fiを利用する際の注意点と、サイバー犯罪の被害に遭わないためのセキュリティ対策について解説します。

インターネットとWi-Fiの歴史

今でこそ毎日利用するのが当たり前となっているインターネットやWi-Fiですが、いつから利用できるようになったのでしょうか。こちらでは、インターネット通信とWi-Fiの歴史について紹介します。

インターネットの起源は、1967年にアメリカで開発されたことに始まります。その後、大学や研究機関を結ぶネットワークの構築が進み、商業化が進みました。日本で初めてインターネットが利用されたのは1984年のことで、当時は東京大学、京都工業大学、慶応義塾大学を結ぶネットワークとして実験が行われました。1992年には、日本で初めてインターネットサービスプロバイダー(ISP)が誕生し、1994年にはダイヤルアップ接続サービスが開始されました。インターネットの普及は1995年のWindows 95の登場をきっかけに加速し、1996年にはYahoo! Japanがサービスを開始しました。しかし、当時はまだ通信速度は遅く、使用した分だけ費用がかかる従量課金だったため、利用者は伸び悩みました。しかし、1998年にADSLが登場し、携帯電話のインターネット接続サービスが開始されると、行政やビジネス面で活用されるようになり、日本国内のインターネット普及率は一気に急上昇しました。2000年代に入ると、家庭向けの光回線が登場したことでインターネット通信速度は各段に向上しました。2004年頃からは、MIXIがSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)として日本で最初に流行したほか、携帯電話で遊べるモバゲーなどの携帯ゲームが人気となりました。

そして、2008年に日本で初めてWi-Fi機能が搭載されたiPhoneが発売開始されました。インターネット同様にWi-Fiも古くから存在していましたが、1999年に「Wi-Fi」と名称が定まりました。海外では2000年代初頭にWi-Fiの普及が進んでいましたが、日本では個別の通信契約が普及していたため、Wi-Fiの普及が遅れていました。ただ、2010年前後からは、スマートフォンの普及により、街中のカフェや駅などにWi-Fiスポットが設置され、現在では多くの日本人がWi-Fiを活用しています。

Wi-Fiを狙ったサイバー犯罪

現在、商業施設や駅や空港などで利用できるWi-Fiのほとんどが無料で利用できるフリーWi-Fiです。フリーWi-Fiは、お金をかけずに手軽に利用できる一方で、サイバー犯罪者が狙う対象となることが増えています。普段私達が気軽に利用できるフリーWi-Fiは、不特定多数が利用できるという利便性を優先するために、利用者から使用料を徴収しないため、セキュリティ対策に費用や労力をかけられていない場合がほとんどです。サイバー犯罪者達は、この隙を狙って様々な罠を仕掛けています。以下では、Wi-Fiに関連したサイバー犯罪の危険性について解説します。

Wi-Fiのパスワードが簡単すぎると危険

Wi-Fiのパスワードが「12345678」や「11111111」といった単純なパスワードの場合、サイバー犯罪者などの攻撃者が侵入するのは容易です。サイバー犯罪者にインターネット通信内容を盗み見られてしまうと、機密情報や個人情報を盗んでプライバシーを侵害されたり、金銭的な被害を受けたり、オンライン上、カフェや駅、ショッピングモールなどでの行動が監視される危険があります。

偽のWi-Fiスポットに要注意

公共の場所では、フリーWi-Fiがよく提供されていますが、これらには危険が潜んでいる場合があります。サイバー犯罪者が、本物のフリーWi-Fiと名前が酷似している偽のWi-Fiを設置し、何も知らずに接続してしまうと、個人情報などが盗まれてしまいます。この手口は、不特定多数の人が集まるような公共の場所で特に多く、利用すると非常に危険です。

Wi-Fiネットワークが無断で使われる

サイバー犯罪者は、Wi-Fiのパスワードを推測するために、数字や文字列を機械的に試行し続けるブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)や辞書攻撃と呼ばれる手口を使って攻撃してきます。これらの攻撃手法は、短時間でパスワードを解読でき、ネットワークに侵入できるため、非常に危険です。もし、自宅のWi-Fiパスワードを他人に知られてしまった場合、あなたのネットワークを使って悪事を働く可能性があります。

通信を覗かれてしまう「中間者攻撃」

サイバー犯罪者が通信途中に介入し、Wi-Fiを通じて送受信されるデータを盗み見する中間者攻撃による被害も後を絶ちません。特にウェブサイトのURLが「http」などSSL化(暗号化)されていない通信やフリーWi-Fiのようなセキュリティが脆弱な場合は、パスワードやクレジットカード番号などの個人情報がサイバー犯罪者によって簡単に盗まれます。

Wi-Fiネットワークを使ったボットネットが構築される

サイバー犯罪者がWi-Fiネットワークをボットネットの一部として使用する場合があります。ボットネットとは、感染したデバイスがサイバー犯罪者に制御され、攻撃用に使われるネットワークのことです。もし、マルウェアに感染するなどしてWi-Fiネットワークが乗っ取られてしまった場合、知らないうちに他のデバイスを攻撃する加害者になってしまう危険があります。

Wi-Fiを安心して使用するためのセキュリティ対策

Wi-Fiを安心して使うためには、普段からいくつかのセキュリティ対策を意識することが大切です。以下では、Wi-Fiを使用する際に注意するべきポイントを紹介します。

強力なWi-Fiパスワードを設定する

Wi-Fiのパスワードは、自分の誕生日や名前、「12345678」のような簡単なものだとすぐに突破されてしまいます。なるべく、予測しにくい「R&!7h$3vMp4!z8pD」といった英数字と記号を組み合わせた複雑、かつ長いパスワードを設定することが理想的です。

Wi-Fi暗号化方式を強化する

Wi-Fiネットワークの暗号化方式は、必ず最新の規格であるWPA3を使うようにしましょう。WPA3は、辞書攻撃などに対する耐性が強化されているため、公共のフリーWi-Fiを利用する場合もより安全に利用できるようになります。もし、WPA3が設定できない場合は、次に新しいWPA2を使用し、WEPなど古い暗号化方式は絶対に避けましょう。

ネットワーク名(SSID)を非公開にする

無断で接続されるリスクを減らすためにもWi-Fiネットワーク名(SSID)は、他人に知られないように非公開にしておきましょう。SSIDを非公開にするには、ルーターの設定画面から簡単に変更できます。

ゲストネットワークを活用する

友達など来客が自宅のWi-Fiを使用する場合、メインのネットワークとは別にゲストネットワークを作っておくと便利です。ゲストネットワークを教えることで、メインのネットワークへのアクセスを制限し、セキュリティを高めます。また、メインのネットワークとは別のパスワードで管理し、定期的に変更することをおすすめします。

OSやファームウェア、セキュリティ対策ソフトは常に最新版にする

使用しているデバイスのOSやWi-Fiルーターのファームウェア、セキュリティ対策ソフトは、アップデートをこまめに行い、常に最新版を維持することで、オンライン上の脅威を防ぐことができます。

VPNを使用する

公共のフリーWi-Fiを使用する際は、VPN(仮想プライベートネットワーク)に接続することで、インターネット通信が暗号化されて、他人に通信内容を覗かれるリスクを防ぎ、安全性が大きく向上します。特にカフェや駅などの不特定多数の人が利用できるフリーWi-Fiの場合は、必ずVPNに接続しましょう。

不明なデバイスが接続していないかチェックする

自宅のWi-Fiルーターの管理画面で、接続されているデバイスを定期的に確認しましょう。もし、見覚えのないデバイスが接続されていた場合、情報漏洩の危険があるので、すぐにパスワードを変更し、そのデバイスをブロックすることが重要です。

Wi-Fiの電源を切る

Wi-Fiルーターを使用しない時は、電源を切ってしまうのも一つのセキュリティ対策といえます。特に外出している際や就寝中などに無駄にネットワークを開放しておかないことも、セキュリティ対策になります。

セキュリティ対策ソフトを導入する

Wi-Fiを安心して利用するためには、お使いのデバイスに優れたセキュリティ対策ソフトを導入することも一つの方法です。特にマカフィーが提供している マカフィー+は、サイトのリンクを色分けすることでアクセス前に安全性がわかるウェブ保護機能をはじめ、SMS内の詐欺リンクを検知するマカフィー詐欺SMS検知機能、個人情報が盗まれた際に専門家がサポートしてくれるなど、あらゆる方法でデバイスとユーザーの個人情報を保護します。

まとめ

今回は、インターネットとWi-Fiの歴史を振り返りつつ、Wi-Fiを悪用したサイバー犯罪を参考にWi-Fiを利用する際に注意するべきポイントについて解説してきました。今や、Wi-Fiスポットは、街中どこでも存在しており、誰でも気軽にインターネットが利用できる方法として知られています。しかし、その利便性を狙ってサイバー犯罪者が様々な罠を仕掛けています。何も考えずに危険なWi-Fiを利用し、個人情報が漏洩してしまうと、一生を台無しにしかねません。特に公共のフリーWi-Fiを利用する際は、必ずVPNに接続してから利用するようにしましょう。

また現在、サイバー犯罪の手口は多様化し、その数も時間が経つにつれて増加の一途をたどっており、お使いのデバイスを保護するためにはセキュリティ対策ソフトの導入も必要不可欠です。マカフィーが提供しているマカフィー+は、VPNをはじめ、最新のセキュリティ対策機能が複数搭載されているので、お使いのデバイスに導入することで個人情報を保護します。安心してWi-Fiを利用するためには、上記で紹介したセキュリティ対策を実行しつつ、 マカフィー+のような優れたセキュリティ対策ソフトを使用することが理想的といえるでしょう。

マカフィー® セーフコネクトVPNをお試しただけます

お客様のオンライン上でのアクティビティを保護し、あらゆるWi-Fi接続を安全かつ非公開にします。

FacebookLinkedInTwitterEmailCopy Link

最新情報を入手する

フォローして、マカフィーに関する最新情報を取得して消費者やモバイルのセキュリティ脅威について理解しましょう

FacebookTwitterInstagramLinkedINYouTubeRSS

以下からの詳細: インターネット セキュリティ

Back to top